大規模修繕の足場にかかる費用はどのくらい?費用を抑えるコツも解説

大規模修繕を行うにあたって足場はとても重要かつ無くてはならないものです。
ですが足場の設置にかかる費用面で不安に感じていたり、これによって大規模修繕工事の実施を躊躇してたりする方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は大規模修繕工事を行うにあたって必要な足場の費用についてと費用を抑えるための方法について解説していきます。

大規模修繕には足場ありと足場なしの工事がある

大規模修繕はその建物の特徴によって足場を組んで工事を行うか、足場を組まずに工事を行うかが異なります。

① 組立足場
組立足場には建物を鉄骨で囲んで作業員の足場を作る枠組足場や、単管をつなぎ合わせる単管足場などがあり、基本的に多くの大規模修繕工事に採用されている方法です。
この足場は計算式によって費用が算出されており、場合によっては飛散防止シートもこの費用に含まれていることもあります。

② 無足場工法
無足場工法は主にタワーマンションなどの大規模修繕工事に採用されている方法で、周りを囲わずに屋上からゴンドラを吊るして作業を行ったり、稼働昇降式足場などを用いたりします。
元々は足場を組むことができない建物に用いられることが多かったのですが、最近では般的な建物でも用いられるようになりました。
この方法の場合はゴンドラや稼働昇降式足場のレンタル料が工事の費用に加算される形になります。

基本的に上記二つの方法のどちらかで行うこととなり、その方法によって費用や工事期間が異なってきます。

仮設足場の種類についてはこちらを参考にしてみてください!

大規模修繕の足場にはどのくらいの費用がかかる?

組立足場の場合にかかる費用

組立足場での大規模修繕工事の場合、「足場架面積×平米単価」で費用が決まります。
この足場架面積というのは「建物の外周(m)+8m×建物の高さ」で算出することができ、この8mは足場を建物の外壁から離す距離を指します。
また、大規模修繕における足場工事の相場は大体600円~1,000円/㎡です。
これをもとにした例が以下のようになります。

例)建物の外周が300㎡で建物の高さが20m、1㎡の工事を1,000円とした場合
(300㎡+8)×20m=6,160㎡ 6,160㎡×1,000円=¥6,160,000

 

さらに、この上記の金額には飛散防止シートの費用が含まれている場合と含まれていない場合があります。
含まれていない場合は別途追加で加算となるので見積もりをしっかりと確認しましょう。
飛散防止シートの相場は150円~200円/㎡です。

無足場工法の場合にかかる費用

無足場工法での大規模修繕工事の場合は機材のレンタル料がかかります。
この場合、「機材の台数×使用する日数×機材の単価」で費用が決まります。
使用する機材や業者によって費用が大きく異なるため、見積もりや問い合わせが必須となります。

大規模修繕の足場の費用を抑えるにはどうしたらいい?

費用を抑える方法 ① 無足場工法を用いる

無足場工法は元々足場を設置することが困難な建物に対して用いられることが多かった方法ですが、最近は大規模修繕の費用を抑えるのを目的に選ぶ人も増えています。
無足場工法は足場を組んでの作業と比べて多くの時間を必要とし、さらには熟練した技術が求められ、限られた人しか行うことができません。
ですが、費用を抑えることができるのをはじめ、長時間の視界の妨げがないことでの住民からのクレーム削減にも繋げることができるのでメリットも大きいです。

費用を抑える方法 ② 相見積もりを取って比較する

大規模修繕工事のすべての工程に言えることですが、業者によって工事の金額は大きく異なります。
その為、相見積もりを取り、複数の業者の見積もりを比較することが重要です。
また、業者が提示してきた足場を書ける面積がおおよそあっているかどうかも自分自身で計算できるようにしておくと、実際に大規模修繕を行ってみたら見積もりと大幅に違ったなどというトラブルを避けることができます。

A社:高層234m²+中層351m²+低層483m²=1,068m²
B社:東面182m²+西面182m²+南面342m²+北面342m²=1048m² … 差異が20m²

 

上記程度の差異であればそこまで問題はありませんが、業者の中には実際とは大きくかけ離れた面積で算出した見積もりを出してくることもあるので注意が必要です。

大規模修繕で失敗しない為にも予め方法や相場を知っておこう

大規模修繕において足場は安全かつ作業を効率よく行う上でとても重要なものです。
その足場にかかる費用や方法は業者によって大きく異なる為、大規模修繕を行う建物の規模や修繕の内容によって最適な方法を選ぶ必要があります。
そのためにもまずは自分の建物についてしっかりと理解をしたうえで、その建物に合った足場を選択したり、複数の業者の見積もりを取って比較検討したりしてみましょう。