どんなに素晴らしい建物でも年月とともに徐々に劣化していき、いつかのタイミングで大規模修繕工事の必要が出てきます。
大規模修繕工事はその名の通り大がかりな工事となり、時間的にも費用的にも莫大なものとなりますが、デメリットと比べてもメリットほうがの大きなことなのです。
そこで今回は大規模修繕工事を行うことでのメリットをご紹介していきます。
大規模修繕工事を行う上でのメリットは?
大規模修繕工事を行う上でのメリットはたくさんあります。
ここではビルなどの建物の大規模修繕工事を行う上でのメリットについてご紹介します。
大規模修繕工事を行うメリット ① 建物の寿命を延ばす
建物にも寿命というものが存在します。
現在日本で定められている建物の耐用年数は鉄筋コンクリートで47年、鉄筋鉄骨コンクリートで60年とされていますが、どれほど万全な条件で建てた建物も雨風や日射などによって経年劣化し、人が利用することによってさらに寿命が短くなるのです。
ですが、大規模修繕工事を行うことによってその影響をできるだけ抑えることができ、よりよい状態で長く建物を利用することができます。
大規模修繕工事を行うメリット ② 建物の安全性の向上
日本は災害大国と言われ、年間の地震の発生回数も世界的に見てとても多いとされています。
大規模修繕工事を行っていない建物は、もしこのような災害が起こった場合に最悪の場合倒壊してしまう可能性もあります。
ですが大規模修繕工事を行うことで年月を重ねて倒壊のリスクが高まった建物の安全性も新たに向上させて安全を確保することができます。
大規模修繕工事を行うメリット ③ 建物の資産価値の維持、向上
建物の資産価値は時間が経過するともにどんどん低下していき、老朽化や損傷が元で事故が起きてしまった場合はさらに大きく下がってしまいます。
ですが大規模修繕工事でその建物の機能性や利便性をさらに高めることによって資産価値の維持、向上につなげることができるのです。
また、バリアフリー工事などを行い、居住性を高めることでさらに資産価値を上げることができるのも大規模修繕工事を行うことのメリットです。
大規模修繕工事を行うメリット ④ 改修工事と比べて費用を抑えることができる
大きな費用がかかるイメージのある大規模修繕工事ですが、建物のグレードを上げることが目的の改修工事とは異なり、あくまで劣化箇所を修繕することを目的としているため
この二つを比べると大規模修繕工事は比較的費用を抑えて工事を行うことができるのです。
勿論この2つは行う目的が違うので本来なら比べるものではないのですが、大規模修繕工事という名前だけ聞くと莫大な費用がかかるという認識の人もいるようなので是非覚えておいていただきたいです。
賃貸建物の大規模修繕工事を行うメリットは?
ビルなどの建物だけではなく、賃貸のアパートやマンションにも大規模修繕工事を行うメリットはあります。
賃貸建物の大規模修繕工事を行うメリット ① 高い入居率を確保できる
建物を賃貸として貸し出している場合、どうしても人が利用するため劣化が顕著に見えやすいです。
賃貸の場合、外壁や屋根、廊下、ベランダ、階段など居住している人が皆で利用する共用部が修繕箇所の中心となるのですが、共用部綺麗に整っている建物は居住を考えている人にとってとても良い印象を与えます。
これにより入居を希望する人が多くなり、結果的に大規模修繕工事を行うことで高い入居率を確保することができるのです。
賃貸建物の大規模修繕工事を行うメリット ② 家賃水準の維持
建物は年々劣化することで資産価値が低下していき、建設当初に設定していた家賃では入所者が確保することができず、泣く泣く家賃水準を下げる建物も少なくありません。
ですが大規模修繕工事を行うことで建設から長い期間が立っていたとしても建物のクオリティを下げることなく家賃水準を維持することができます。
家賃水準を維持することで家賃収入を一定に保つことができるので一時の出費はありますが、結果長い目で見ると大きなメリットと言えるでしょう。
賃貸建物の大規模修繕工事を行うメリット ③ 工事費を経費として扱うことが出来る
大規模修繕工事にかかった費用は経費として扱うことができるので、結果税金を節約することにつなげられます。
工事の内容によっては経費の対象にならない場合もありますが、基本的な建物の維持や原状回復に必要な費用であれば経費として扱うことができるので税金対策と修繕が行えて一石二鳥です。
大規模修繕工事はメリットの方が多い | 自分の希望に沿う修繕会社を選ぼう
大規模修繕工事を行う際にはどうしても短期で工事が終わらない為、その期間は周辺の住人に対する配慮が必要だったり、いざという時のクレームにも対応しなければならなかったりなど不自由に感じることもあるかと思いますが、デメリットと比べると圧倒的に得るメリットが多い工事です。
「建物をより長く良い状態で保ちたい」「自分の建物も近いうちに大規模修繕工事をしなければならないと考えていた」という方は是非一度大規模修繕を扱っている会社を調べてみてください。
さまざまな会社が行っているので、その会社の強みや特徴などをしっかり理解したうえで最適な会社を選びましょう。